横光利一 上海

横光利一の「上海」
1925年の5・30の事件をモチーフにした小説。

日本人の商社マン、あやしげな仕事をしている者、娼婦やダンサー、ロシア人の娼婦・・・

中国に対する欧米列強の圧政、日本企業の劣悪な労働環境に対して、労働ボイコットそして動乱。それがメインの話ではなくて、そういう時代というか舞台に生きている人たちの話か。

主人公の一人である参木は、日中(アジアを含めて)関係を対欧米としてどう強固に築いていくかを吐き出してみるが、所詮、吐き出すだけに終わる。
理想を説いても、時代は流れていく・・・

参木は、革命についてロシアの娼婦から話を聞いたり、中国人の企業家から意見を聞いて、自分の意見も披露するが。どこかで力がないと感じているのか、結局は同じ日本人の娼婦・お杉のところに身を寄せる。

書かれた当時の対中の考え方というのが、垣間見れる(書かれたのは昭和10年くらいまで)。対欧米としての考えは同じなのかもしれないけど、行動が伴わないと、反発を招くか。
横光の考えはともかく、理想的な考えは表面上だけで、現実的な考えとしては「逆」だったのかも?



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